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LPIC level1とは

 LPIC level1は、LPI(Linux Professional Institute)がLinux技術者を対象に150カ国以上で実施している世界的な認定制度の最も初心者向けの資格でした。近年になってLPIC level1よりもさらに初心者向けの資格として、Linux Essntialsが新たに始まっています。(LPIC level1はLinux Essntialsの出題範囲もカバーしています。)LPIC level1を取得すれば実務で必要なLinuxの基本操作や運用、システム管理はできるものと見なされます。

 LPICには、スキルに応じてLPIC level1、LPIC level2、LPIC level3の3つのレベルがあります。LPIC level1取得後は、LPIC level2、LPIC level3とスキルアップに応じて資格を取得を目指すとよいでしょう。

資格・スキルの活かし方

 資格を取ることで客観的な判断基準でスキルを証明することができます。これにより就活や転職の際に有利になったり、ビジネスにおける信頼性が高くなったりするメリットがあります。企業によっては資格取得時に一時金が支給されるケースもあります。また、自分の現在の強みや今後身をつけるべき分野が明確になり、スキルアップやキャリアアップの計画を立てやすくなります。もちろん、資格取得までの体系的な学習をすることですきるが向上することはいうまでもありません。

資格取得認定条件

 特に受験の前提となる条件は設定されていませんが、Linux経験の目安としてはlevel1が半年~1年程度、level2では3~4年程度とされています。またLPIC level1として認定されるためには、101試験と102試験の2科目に合格する必要があります。受験する順番はどちらからでもかまいませんが、1科目に合格してから5年以内に残りの科目に合格する必要があります。LPICについては有効期限はありませんが、5年間の「有意性の期限」が設定されています。

試験概要

 問題数:60問

制限時間:各90分

 試験料:各15,000円(消費税別)

試験範囲

101試験

 主題101:Linuxのインストールと仮想マシン・コンテナの利用

 主題102:ファイル・ディレクトリの操作と管理

 主題103:GNUとUnixのコマンド

 主題104:リポジトリとパッケージ管理

 主題105:ハードウェア、ディスク、パーティション、ファイルシステム

102試験

 主題106:シェルおよびスクリプト

 主題107:ネットワークの基礎

 主題108:システム管理

 主題109:重要なシステムサービス

 主題110:セキュリティ

 主題111:オープンソースの文化

合格条件

合格条件は公表されていませんが、所説ありますが7割ほどの正解率で合格とされています。

試験出題形式

 コマンドを丸暗記するだけでなく、コマンドを実際に入力して慣れておく必要があります。

・選択問題

 複数の選択肢の中から一つ、もしくは複数を選択

・記述形式

 実際にLinuxコマンドを入力

学習方法、参考書や問題集

まずは自宅のPCにLinux環境を作成しましょう。試験は実際にコマンド入力する問題があるので、手を動かしてコマンド入力を体で覚えることも非常に大事です。仮想環境は何でも大丈夫ですが、個人的にはVirtualBoxがお勧めです。多機能かつ無料でネット上に情報量が多いので扱いに困ることがありません。

LPIC level1の受験対策に必要な学習期間は1か月~3か月程度とされています。参考書は全くの初心者ならば「1週間でLPICの基礎が学べる本」がお勧めです。Linuxについて簡潔にまとまっています。

Linuxをある程度知っている人には「Linux教科書 LPICレベル1」所謂あずき本をお勧めします。試験対策にとどまらず、Linuxや周辺技術について幅広い知識が得られます。ただ単に資格取得の為の学習ではなくLinuxスキルを高めるための一冊になっています。

問題集はインフラエンジニア向けでLinuxやCCNA等の様々な資格に対しての学習ツールがあるeラーニングサイトPing-tでの学習をお勧めします。Ping-tがお勧めなのは問題解説が非常に豊富なことです。101試験範囲は無料で、102試験範囲は有料です。(1か月2,400円)私はスマホを使って隙間時間によく利用していました。

最後に

 インフラエンジニアはスキルレベルの証明が難しいです。なので資格をとってしっかりとアピールしたいところです。LPICは数少ない実践力が試される資格です。level1は知識がある程度という世間の認識なので実践で問題ないと証明するためにもlevel2まで取得することをお勧めします。仕事や学業の傍らで学習時間を作らなければならない人がほとんどだと思います。独学ではキツイという方は思い切ってスクールに通うのもアリです。自分の状況、目指すキャリアに合わせた資格取得をしましょう。